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【思春期】

ドブソン博士   ドブソン博士の一問一答
Q.307
大人になっていく子どもたちを手放すのに苦労する親がこんなに多いのは、どういうわけでしょう?

A.

ひとつの理由は、まだ一人前ではない子どもたちが独り立ちしたら、何が起こるだろうか心配するからです。できる限り長く手元に置きたいのです。さらに、子ども時代が終わるのを見るに忍びないのです。北米の親たちは世界でもベストであると私は信じます。子どものことを心配し、必要なことなら何でもしてやります。しかし、息子や娘を手放すことになると最悪です。この2つは結び付いています。

子どもが小さい時に献身的な愛情を示し、子どもの生活に深く関わろうとする親は、成長しつつある子どもを手放せないことが多いのです。この点については、私にも弱さがあります。子どもの生まれる前から、私は手放すことの大切さを承知していました。子どもたちが幼ない頃には、このテーマで本も書きました。

しかし実際に手を開いて雛たちを飛び立たせる時が来たときには、私は苦しみました。父親としての役割が好きでしたし、できればもっと続けたかったのです。

今は、大人になった子どもとつきあっていますが、これもまた報いの多い時だと思います。ソロモンは「すべての営みには時がある」と言いました。すべてのことには終わりの時が来るのです。

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Q.308

子どもたちを手放して、「空の巣」に向きあうことが私にはできません。しなければならないことは分かるのですが、難しいのです。何か助言をいただきたいのですが。


A.

アーマ・ボムベック女史が、この困難な過程をユーモアを込めて説明してくれたことに私自身助けられました。子どもを育てるのは、風のない日に凧を上げようとするものだと言うのです。親は糸の先についた凧を上げようと走りますが、地面をこするだけで全く上がる気配は見せません。

苦労のあげく、凧はようやく5メートルほど上がりますが、危険が突然迫ります。凧は電線に近づき、次に木の枝の方に曲がっていきます。ひやひやします。いったい空高く飛べるのでしょうか。

それから、思いもかけず凧は風に乗って昇り始めます。両親は、それっとばかり糸を伸ばします。

凧は糸を引き続け、持ち続けるのが難しくなります。ついに、糸はなくなりました。どうしたらいいのでしょう。凧はさらに自由を得ようとします。もっと上に飛ぼうとします。父親は爪先立ちして、手を上にあげて糸を引きます。今や糸は空にのばされた親指と人指し指の間にかろうじて挟まれているのみです。

ついに手放す時が来ます。糸は父の手を離れ、凧は神の創造された美しい空へと旅立ちます。
いまや水平線上に日の光を受けて輝く、針の先ほどになった「大切なわが子」を父と母は立ち尽くして見つめるのみです。子育てを終えたことには誇りは持っても、自分たちが必要とされなくなった悲しみは残ります。すべては愛による労苦でした。しかし、あの年月はどこに行ってしまったのか。

それが今のあなたの姿です。指の間に糸をつまんで爪先立っている。もう指を放す時です。そうすれば、新しい関係が生まれます。親としての役割は終わったのです。その代わりに新しい報いのある友情がやってきます。

忘れないでください。凧は遅かれ早かれ飛び去ります。それならふさわしい時に手放したほうがいいのです。

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Q.310

息子が今度大学に入るので家を出ることになりました。家から寮生活への変化をどうしたらより快適にさせてあげられるでしょうか。


A.

ジョアン・アンダースンという著者が勧めていることですが、まずは、寮生活を生き延びる基本的な技術を身につけさせることです。洗濯機とドライヤーの使い方、予算内で生活する、ルームメイトと仲良くする、時間を賢く管理することなどができるでしょうか。

同じく、大学生活の否定的な側面にも息子さんを備えることが重要です。時に、大人は大学時代を「人生最良の時」というバラ色の絵を描いてみせるので、青年たちは非現実的な期待を抱き、それがひいては失望に終ります。ホームシックはありますから「淋しくなったらいつでも、た

だ家族の声を聞くために電話しなさい」と言ってあげましょう。

最初の学期が終ったところで家から手紙や小包が届けば、家族と離れている痛みを和らげることができます。息子さんが帰宅したら、いつでも朗らかに迎えてあげましょう。邪魔者のように扱ったら、次の休みには友人の家に上がり込むかもしれません。

大学入学は、進学する者にとって画期的な事件です。賢く準備するなら、家族全員にとって成長の時になるのです。

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「ドクタードブソンの一問一答」の翻訳については、ファミリー・フォーラム・ジャパンがティンデール社から許可を得ています。

Excerpted from COMPLETE MARRIAGE AND FAMILY HOME REFERENCE GUIDE ・ 2000
by James Dobson Inc. Used and translated with permission of Tyndale House Publishers.
International copyrights secured



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