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ドブソン博士   ドブソン博士の一問一答
Q.209


もし先生が十代の娘か息子を持っていて、彼らが性交することを考えていることが分ったとしたら、コンドームを使うことを勧めませんか。結局こどもたちがセックスをしてしまうなら、安全にさせるようにすべきではないでしょうか。


A.

私は勧めません。なぜなら、そうしたら予期しない結果がおきてしまうからです。ティーンエイジャーにコンドームを使うことを勧めることにより、私たちは図らずも5つの危険なメッセージを彼らに伝えることになってしまいます。つまり、

(1)セックスを安全にする方法がある
(2)みんながやっている
(3)大人たちも、自分がこれを使うことを期待している
(4)これは、よいことである
(5)自分がこういうことを知っていることを、友だちも知っている。そして相手を選ばないセックスを広めている

これらは、子どもたちに与えるには余りに危険なメッセージです。

加えて、米国家族計画協会自体の提供しているデータによれば、ティーンエイジャーがセックスをする第一の理由は、友だちの影響なのです。ですから、「みんなやっている」ということを示唆するようなものは何でも、「自分もやってみよう」という子を減らすのではなく、逆に増やす結果になるのです。私が言いたいのは、コンドーム配付計画は、病気に触れる子どもの数を減らさず、むしろ激増させるということです。

1970年に米国家族計画協会タイプのプログラムが始まって以来、15歳から19歳の未婚者の妊娠率は87%上昇しました。同じように、十代の中絶は67%上がりました。未婚者の出産は、83.8%上がりました。そして性病が、若者の世代に広がりました。統計が雄弁に語っています。

それに、このことも考えてください。病気の予防に関して言えば、コンドームの失敗率は信じがたいほどに高い、恐らく50%かそれ以上だという調査結果が出ています。またコンドームは、カバーされない部分(例えば、男性性器の根元)からうつる性病に対しては無力です。「安全なセックス」思想を25年間使って教え、国家の税金を20億ドル以上も使った私たちは、医学的な大失敗をしたのです。

毎年、50万のヘルぺス患者が見つかります。また報告されたクラミジア患者は、1987年以来281%上昇しました。クラミジアの46%は、15歳から19歳の女子に見つかります。また、米国では、HPV(ヒトパピロマウィルス)が、2.400万件以上あります。それも、十代により多いのです。

これらの問題を知った私が、どうして息子や娘にいわゆる世の中の「解決法」を教えることができるでしょう。こういう見方をしてみましょう。私のこどもたちがスカイダイビングをして、そのパラシュートが50%の確率で開かないとします。私は単に、

「ヒモをしっかり締めなさいよ」

と言うでしょうか。もちろん、そんなことは言いません。言うとしたら、

「飛ぶのはやめてくれ、命が危ない!」

と言うはずです。愛する子らには、そう言わざるをえません。

それから、一般に信じられていることとは反対ですが、十代の子どもたちは、「アブステナンスのメッセージ」を理解し受け入れ、また実行することができるのです。「若者たちの性欲は、どうしようもなく強いから、自分の行動をコントロールすることなんかできっこない」という言い分は、正しくありません。実は、アメリカの高校生のほぼ50%は、性的未体験者なのです。「バージンは、いいことだ」などと、ほとんど誰も言ってはいないのにです。

これらの子らのすばらしい決心を認め、良い模範として勧めるべきです。コンドームを使うことによっては、これらのことはどれも達成できません。

「安全なセックス」ではなくて、アブステナンスを十代の子らに教えるべき、もうひとつの理由があります。それは、右に記したような命に関わる事実よりもさらに重要です。もちろん、私が言うのは、神さまの計画、人間の性に対する神さまの明らかなみこころです。「コンドームで、病気を防ぐ」という計画は、その中にはありません。セックスを本来のあるべき場所、つまり一夫一婦の生涯続く結婚生活は、常に安全です。これこそ、私たちの子どもたちが幼い頃から聞く必要のあるメッセージです。それ以外のものには、耳を傾ける価値がありません。

Q.215

エイズについては、よく知られるようになりました。ところが、最近、男づきあいが派手だった大学の友達が、HPVだという診断を受けました。良く分かりませんが、大変な病気のようです。どんな病気かご存じですか。


A.

知っています。確かに大変な病気です。HIVは、エイズになるから恐ろしいのだと聞いていると思いますが、アメリカでは毎年、エイズよりもヒトパピロマウィルス(HPV)でなくなる女性のほうがはるかに多いのです。その数は、数千人です。HPVは、性器のイボを生じ、時には子宮頚癌の原因になります。実は、子宮頚部癌の90%はHPVによると見積もられており、このウィルスは、一旦体内に入ると根絶することが出来ません。

1992年に、カリフォルニア大学バークレー校で、このウィルスについての調査が実施されました。学内の病院を婦人科定期検診のために訪れた、平均21歳の女子学生たちにHPVの検査をしました。驚くなかれ、彼女たちのうち47%がこのウィルスの保持者でした。彼女たちは全員、一生この病気に悩み、子宮癌および子宮頚部癌で命を失う者もいるのです。

  大変困ったことですが、男性がコンドームをしていてもHPVウィルスは伝染します。ウィルスは、コンドームで覆われていない陰部に潜んでいます。「セックスをするなら予防措置をとりなさい」などというアドバイスに私どもが反対する理由の一つはこれです。「コンドームさえ使えば安全だ」と思わせてしまうからです。夫婦間以外での「安全なセックス」などというものは、ありません。結婚前には、純潔を守ることこそ唯一の安全な道です。

Excerpted from COMPLETE MARRIAGE AND FAMILY HOME REFERENCE GUIDE ・ 2000
by James Dobson Inc. Used and translated with permission of Tyndale House Publishers.
International copyrights secured.


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